戦略広報実績
プロジェクトの背景と課題 地域密着型の医療機関において「自宅から近い」という理由だけで来院する患者は減少傾向にあり、自然流入に頼るだけでは集患の維持が困難なフェーズに入っています。 同仁会様が運営する「耳原歯科診療所」および「耳原鳳クリニック」においても、Web経由での新規患者獲得の基盤作りが急務となっていました。単にアクセスを集めるだけでなく、地域の患者様が抱える「悩み」に寄り添い、数ある医院の中から「選ばれる医院」になるためのWebマーケティング戦略が求められました。 TAKKの提供したソリューション:徹底した技術改善と伴走型コンテンツ制作 TAKKでは、子会社である制作会社COMADOの協働により技術とコンテンツの両面から支援を行いました。 最初の3〜4ヶ月:徹底したWEB集客の土台作り まずはCOMADOがSEO的な課題やWeb上の不具合をしらみつぶしに洗い出し、改善のためのWeb実装を集中的に行いました。これにより、サイトの検索エンジンからの評価基盤を整えました。 年間を通じた伴走:二人三脚でのコンテンツSEO 土台が整った後は、TAKKが先方の担当者様と密に連携して企画を立案しました。既存ページの全面的な見直しや新規コラムの作成を行い、それをCOMADOが迅速にWEB実装するというサイクルを1年間回し続けました。 施設別の成果と成功のポイント 【耳原歯科診療所】「歯医者 怖い」のインサイトを突き、WEBアクセス数3倍・新患患者数128%を達成歯科診療所では、競合が激しい「インプラント」「矯正」などで正面突破を図るのではなく、患者様の深い悩みにフォーカスしました。 潜在ニーズの発掘と専門ページの強化 「歯医者が怖い」という患者様向けに、治療中の意識を薄れさせる「静脈内鎮静法」という専門治療があります。当初はこの治療に関しての説明が50文字程度の簡単な説明しかありませんでしたが、WEBサイトを解析するとこのニーズが大きいことが初期段階で判明し、専門ページを大幅に作り直しました。また怖い悩みにフォーカスを当てたコラムコンテンツを実装し、ランディング先の幅を増やしました。この静脈内鎮静法ページをメインとなるトピック(ピラーコンテンツ)にし、それらを補足するサブトピック(クラスターコンテンツ)をコラムコンテンツで作成し、リンクでつなぐことで、そのトピック群全体のSEO評価の向上につながるだけでなく、コンテンツ同士の親子関係が明確になり、Googleからもサイト構造がわかりやすくなるなどのメリットがあります。 劇的な数値改善 結果として、「歯医者 怖い」「静脈内鎮静法」といったキーワードでの流入を多数獲得し、該当ページの閲覧数は約3倍(300%増)に急成長しました。モバイル検索順位も平均23.2位から7.1位へと劇的に上昇しました。 実来院数への貢献 Web経由の新患数は前年比128%を達成し、新患全体に占めるWeb経由の割合も4.1%から5.2%へと増加しました。 お客様の声 「患者数が増えており、ご予約も昨年より多く頂いてます。現在は数ヶ月待ちの状態になっています」という非常に嬉しいお声をいただきました。 【耳原鳳クリニック】新設「整形外科」のロケットスタートとブランド力の強化鳳クリニックでは、建て替え工事に伴い患者数が減少するという外部要因(逆風)があり、全体の来院数には苦戦を強いられました。しかし、Web上では確かな成果と事業貢献を生み出しています。 オーガニック検索と指名検索の大幅増 検索経由のユーザー数は前年比117%を達成し、クリニック名(指名検索)での検索数も前年比140%に急増し、地域での認知・信頼が大きく高まりました。 新設「整形外科」のマーケティング成功 2025年9月に新設された整形外科において、立ち上げ前から担当者様と企画を練り、マーケティングを仕掛けました。具体的には、権威性を盛り込んだ専門ページを作成し、WEBサイトやGBP(google Business Profile)などオウンドメディアで情報発信を行いました。その結果、数ヶ月で「鳳 整形外科」などの指名検索キーワードを除くクエリで上位掲載表示を獲得することができ、ページへの流入は一気に主要な集客源へと成長しました。 事業へのダイレクトな貢献とお客様の声 整形外科の患者数が順調に増え、当初週1回1コマだった診療枠が、来期からは3コマに拡大することが決定しました。担当者様からも「整形外科が上手く滑り出した影響でコマ数も増え、評判になっているので企画できて本当に良かった」との評価をいただいています。 今後の展望:さらなる横展開と、新たな施設への支援拡大 本プロジェクトにより、「Web集患の土台(人通りの多いマーケット)」を完成させることができました。次年度(2026年度)は、この土台を活かし、「集客」から「成約(予約)」へとフェーズを進めます。 また、今回の1年間の実績が高く評価され、2026年度からは同仁会様が運営する別の2施設のSEOマーケティング支援も当社でお任せいただくことが決定いたしました。今後も、単なるWeb制作やSEO対策にとどまらず、事業の成長に直結する伴走型支援を続けてまいります。
2026.3.27
戦略広報実績
【課題】 ・年間約250万〜300万円を求⼈媒体に投下するも、引き合いはほぼゼロ・採⽤担当者との温度感と現場の温度感にギャップを感じ、内定辞退が発⽣・理念が抽象的なため、職員の⽇常業務が理念に沿っていることが⾃覚できておらず、組織への帰属意識が低い 【ご依頼いただいた決め⼿】 ・法⼈のことを理解する姿勢に信頼が置けた・⾃社に合ったオーダーメイドの戦略を提案してくれた・単なる求⼈広告などの成果物だけでなく、広報チーム組成や広報の幅広いノウハウなど、社内に形として残るものが得られる点に魅⼒を感じた 【効果】 ・職員と法⼈との距離感が縮まり、離職率が低下・理事⻑などのトップ層や部署間のコミュニケーションが深まった・法⼈および職員個⼈のパーパスに共感する求職者が増加し、ミスマッチが減少した 組織が⼤きくなればなるほど、部署間や経営層と現場との距離が⽣まれやすくなります。社会福祉法⼈ライフサポート協会様では、30部署・約300名(うち正職員150名、パートアルバイト150名)の組織運営において、理念の浸透や相互理解の希薄さ、さらには職員の離職といった課題に直⾯していました。当社は、法⼈全体のエンゲージメント向上を⽬的とした戦略広報の導⼊⽀援を実施。経営層の想いを⾔語化し、職員⼀⼈ひとりが⾃分の存在意義(パーパス)を⾒つけ直す、広報プロジェクトをご⼀緒しました。 ⾏き当たりばったりの求⼈に限界を感じていた ライフサポート協会では、広告代理店を通じて求⼈サイトに出稿していました。しかし、「⼈⼿が必要だから広告を出稿する」という⾏き当たりばったりの状況が続いており、広告費に対する効果は⾮常に低いものだったそう。 以前から「求⼈活動の成果を⾼めたい」という課題はあったものの、具体的なアプローチが分からない状況でした。2023年、「採⽤担当者と現場との温度感の違い」を理由に内定辞退者が出たことで、本腰を⼊れて求⼈活動にコミットする必要性を痛感され、TAKKにご相談をいただきました。 広告代理店を通じた求⼈広告では成果が出ていなかったこと、⾏き当たりばったりで求⼈活動を⾏ってしまっていたことから、TAKKからは戦略を⽴てて求⼈活動を⾏っていくことをご提案しました。社内に広報チームを組成し、ファシリテーターとしてTAKKがサポートすることにより、社内に広報に関するノウハウや戦略広報の考え⽅を定着させることを⽬指します。 まずは全体の約1/3に相当する約50名の職員様に対し、ライフサポート協会で働く理由やきっかけについてインタビューを実施。これを通じて、ライフサポート協会がどういった課題を抱えているのかを探っていきました。 インタビューを通じて、職員の⽅は「すべての⼈が尊敬される社会の実現」という理念に沿った⾏動が取れているにもかかわらず、⾏動が理念と結びついていることを⾃覚できていないことが⾒えてきました。実際の⾏動が理念に沿っていることを本⼈が⾃覚できないため、理念への共感や誇りが⽣まれず、組織への帰属意識も⾼まらない状態になっていたのです。 職場への定着については、求⼈サイト経由ではなく、実習などによって法⼈の中の⼈と何かしらの形で接した時間がある⽅が「資格取得の実習に来てすごくよくしてもらった」などの理由でそのまま⼊職し、その後も定着していることが分かりました。その反⾯、職員と法⼈の関係性、職員同⼠の関係性が希薄になってしまっていたことが、求⼈成果の低迷や離職につながっていました。結果として他部署との連携が薄く、コミュニケーションが活発ではないことも課題として⾒られました。そこでTAKKでは、共通ゴールとして次の3つのゴールを提案し、具体的な施策を打っていきました。 全職員が⾃法⼈について語れる・⾏動に移せること 求職者がライフサポート協会および職員に対して同じ熱量を感じられること 地域・利⽤者がライフサポートについて同じ熱量を感じること クレドカードを通じて理念を⾃分ごとに ライフサポート協会には「すべての⼈が尊敬される社会の実現」という法⼈理念がありますが、抽象的な理念はあるものの、具体化したアクションプランが存在しないため、理念をどのように⽇々の業務に⽣かすことができるのか分からない、という声が多く聞かれました。 ただ、職員の⽅にヒアリングをする中で、理念の⾔語化ができていないとしても、普段の⾏動には理念が浸透していることが⾒えてきました。そこで、改めて理念を浸透させるというよりも、理念を「⾃分ごと」として捉えてもらい、⾃分の⾔葉で理念を話せるようになってもらうことを⽬指しました。 実際に打ち合わせの中で出てきた「ライサポ⼈」という⼀⼈称を使⽤し、法⼈理念を再定義するスローガンとして「ライサポ⼈は“⼈”に、⼀⽣懸命。」を開発。コンセプトは、型にはめるのではなく「こういった想いを持った⽅はライサポ⼈」というものです。ヒアリングの中で、「個性や特性、障がいがある⽅も⾼齢の⽅でも全部⼀緒である必要はない、型にはめることが正解と思っていない」という考えが大多数だったため、これを⼤切にしました。 クレドカードにはライサポ⼈とはどういった⼈のことを指すのかを簡潔に定義し、職員それぞれの「私がライサポ⼈として⼀⽣懸命にしていること(マイパーパス)」を記⼊。共有の場を設けることで、お互いの働く意味を理解し合う⽂化づくりが始まりました。クレドカードをベースにしたパーパス動画も制作し、法⼈内共有だけでなく、マイナビなどの採⽤サイト「先輩職員の声」にも展開しています。 動画を活⽤した理念浸透と採⽤広報 再定義された理念は、単なるスローガンに留まりません。理事⻑による理念解説や、各部署の⽇常⾵景・仕事内容を紹介する社内向け広報動画を制作・公開し、理念を“語る”だけでなく“⾒せる”取り組みをおこないました。 社内向けの動画コンテンツにおいては、理事⻑などのトップ層や部署間のコミュニケーションを活発化することを⽬指しました。動画のQRコードを作って各部署に配布したり、担当部署の主任職の⽅などを通じて告知してもらうなど、地道に広めつつ、⽇常的に楽しんで⾒てもらえるよう⼯夫をしています。 地域向けのイベントの様⼦や、各部署の1⽇の⼀コマを切り取って配信することを通じて、⽇頃関わりのない部署のことを知る機会を増やすことがねらいです。実際に動画を⾒てくださった職員からは、「他部署のことが知れてよかった」といった声が聞かれました。また、実習や研修などで集まったときに、Instagramの投稿や動画コンテンツなどが会話のきっかけになることも増えてきています。 動画配信やSNSは、社内の理念浸透のためだけでなく、採⽤活動においても活⽤しています。実践報告会で登壇者の意気込みをまとめた動画や理事⻑と職員がダンスをしている動画など、社外向けのコンテンツも多数制作しています。 コンテンツ制作においては、広報メンバーが撮影・編集を担当。TAKKが軽く編集することもありますが社内動画は30本程度蓄積され、インスタやTikTokにも投稿。⽉に最低でも1回は配信しています。 動画や求⼈広告などのコンテンツは、広告代理店や制作会社に外注するとコストがかかるため、できるだけ社内で制作できる体制を整えることがポイントです。ただ、広報チームは現場で働く職員の⽅で構成されていることから、できるだけ広報活動に割く負担を減しつつ継続できる体制が求められました。この点も重視しつつ、動画の企画から撮影・編集・公開に⾄るまで、広報チームが⾃⾛できる体制構築を⽀援。撮影研修や動画リテラシー講座からスタートし、今では部署ごとに動画スケジュールを組み、以下のような動画を広報チームの⽅が制作できるようになっています。 離職率が11%に低下するなど、⽬に⾒える形で成果が現れた 施策実施から1年で、以下の成果を得ることができました。 離職率:11%に低下させることに成功 動画コンテンツ:30本以上制作、⽉1回以上配信を継続 広報チーム:現場職員による⾃⾛体制を確⽴ 職員の意識変化:退職予定者が継続を決断する事例も発⽣ クレドカードや社内向けの動画コンテンツ配信によって法⼈との距離感が縮まり、実際に離職を取りやめた例も出てきました。退職を考えていた現場職員の⽅の例です。たまたま就活フェアでブースに⽴つことになり、求職者の⽅に対して⾃分の⾔葉で法⼈のことや業務内容のことなどを伝えるうちに、ライフサポート協会や仕事に対する⾃分の思いに気づき、もう少し仕事を続けてみよう、と意識が変化したそうです。 ヒアリングで課題を見抜き、魅力を引き出すTAKKの施策設計TAKKの戦略広報の特徴は、徹底したヒアリングによる課題特定と、その法⼈ならではの「らしさ」を引き出す施策設計にあります。今回、ライフサポート協会様の事例では、形に残る仕組みとノウハウが組織に定着し、持続可能な組織づくりが実現しました。 まとめ:理念を“共感”に変える仕組みをともに 本プロジェクトでは、以下の⽀援を実施しました。 全職員ヒアリングと課題抽出 スローガンおよびパーパス・マイパーパス設計 クレドカード制作と共有⽂化の促進 理念浸透動画の制作・技術レクチャ SNS・採⽤・社内広報ロードマップ策定と運営⽀援 寄付活動のPR支援 広報チームの⾃⾛化⽀援 「理念が形骸化している」「部署間の壁を越えられない」「⼈材が定着しない」――そんな課題を抱えている法⼈様へ、私たちは“共感を設計する”広報戦略をご提案します。まずは、お気軽にご相談ください。
2026.3.25