2024.4.05
コラム
まず「広報」とはパブリック・リレーションズ(Public Relations)の略として一般的に知られている言葉で、直訳すると「良好な結びつき・関係作り」を指します。
では「病院広報」はどうでしょうか。
一般的な企業の広報を医療機関に置き換え「医療サービス業が社会と良好な関係や信頼を得るために行う”理念の浸透活動“」と考えることができます。
つまり「自院がどんな理念か、どんな医療体制で、どんな医療サービスを行なっているか。」これらの明確な答えを以って院内外に発信することこそが病院広報と定義できます。
広報の目的は、各企業の経営方針や業界の環境によって異なり
病院広報の目的も経営環境や施設規模によって異なるため基本的には同じことが言えます。
とはいえ、各医療機関の戦略や今置かれている状況によって優先順位は当然異なりますし
広報担当者の持つスキルや認識によっても対応範囲が左右されます。
そのため広報担当者だけで全てを実施するのは必ずしも正解とは言えません。
むしろ困難を極めるので、「広報はあらゆるポジション・ライセンスの方々が協力し合って取り組む時代である」ということを院内に理解してもらうためにも“広報チームの組成”が優先事項と言えます。
病院広報にも一般企業にも共通して言えることですが、広報は短期的な増患(利益獲得)のために
行うものではなく社会と良好な関係を継続維持していくものです。
病院経営として最も接点を求めるのは地域住民(患者)・職員(求職者)ですが、広報の考え方に基づくと対象は院内外(社内外)に広く渡り単純に「患者」「職員」だけでないことが想像できます。
このように多岐にわたる対象者に広報施策を策定し、実施する中で「どの対象に、どこまでの範囲で広報をするか、どんなネットワークに繋がるか、そのためにはどんな広報手段があるか」を常に広報活動で意識することが重要です。
取り組むカテゴリが、院外広報か院内広報か採用広報かによっても内容が異なります。
広報の効果測定は、定量的・定性的な両方の側面で評価しましょう。
例えばイメージしやすいものとして、採用広報におけるリクルートWEBサイトのリニューアルを行う際は、エントリー数やサイトへのアクセス数を定量的に設定することができます。
一方でエントリーした求職者や院内の職員に対して、サイトが与えた影響(印象)や抱いているイメージをアンケート調査したり、ヒアリングすることで定性的な効果を図ることができます。
広報は薬に例えるならば漢方薬のようなものなので、短期間ですぐに効果を発揮しにくい性質がありますが長期的な目線で継続して実施していくことで社会との良好な関係を持続的に構築できます。
日々、諦めずにコツコツと積み重ねることで思わぬ効果を得ることも可能です。
医療機関でこれから広報を担当することになった方へ「医療機関の戦略広報・PR〜概要編〜」をお届けしました。
今まさに『兼業orひとり広報』を担当されている医療機関の方がこの記事をご覧になられていたら一度お気軽にお問い合わせください。
TAKKが貴院の広報戦略の提案と広報チーム組成を支援させていただきます。
今回は概要編でしたが、具体編ではどのような広報チームの運営をしているかなども発信していけたらと考えておりますので是非お楽しみに。
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